間違えやすい入試年度の数え方
分かっているつもりでいても、実はあいまいになっていることが多いのが「入試年度」という言葉の解釈です。
入試年度の数え方を間違えると、受験に関する情報収集や手続きに支障をきたすおそれがあるので、しっかりと理解しておきましょう。
年度と年の違い
入試年度を正確に数えるには、まずは「年度」と「年」の意味の違いをきちんと理解しておく必要があります。
「年」は1月1日から12月31日までの期間を1年周期とするシンプルな区切りになっていますが、「年度」の区切り方は各分野や業界によって異なります。
そのため、始まりが1月ではない年度の場合、カレンダー上の日付は○○年でありながらも、前年度(○○マイナス1年)に含まれる期間があることになります。
身近な年度区分といえば、4月1日から翌年3月31日までを1年間とする区切り方ですが、学校年度や会計年度で使用されていることから、日本社会全体がこの区分を基準に動いていると言っても過言ではないでしょう。
入試年度=入試(が実施される)年度ではない
入試年度とは「どの学校年度に入学する生徒を選抜する試験なのか」を示しているものであり、入試が行われる年月日が属する年度のことではありません。
例えば、2023年2月に実施される入試は「2023年度(に入学するための)入試」という意味になりますが、入試の実施日を年度に当てはめて「2022年度(に行われる)入試」と考えてしまいがちなので注意が必要です。
入試年度を数える時は、その試験に合格した受験生が新入生になった時点(新年度)をイメージして考えるとよいかもしれません。
学校年度の視点から入試について書かれている場合も
さらにややこしいのが、学校年度の視点で入試に関する情報が出されている場合です。
例えば、大学入学共通テストの変更事項などに関する説明で、「○○年度の入試から導入」のように、どちらとも取れるような記載になっていることがあります。
入試年度の数え方の基本は「その入試によって入学する年度」ですが、上記のような書き方の場合は「入試が行われる年月日が属する年度」を意味していることが多く、年度を読み違えると1年のずれが生じてしまうので要注意です。
各国で異なる学校年度(学年暦)
日本における初等・中等教育(小・中・高等学校等)の学年は、「4月1日に始まり3月31日に終わる」ことが法律で定められています。
大学や専修学校については、2007年の学校教育法施行規則の改正によって、学校側の判断による入学時期の設定が可能になったものの、まだまだ4月入学が主流です。
一方、世界の入学シーズンは各国により異なっており、日本のような4月入学の国というのは世界的に見ると少数派。
中でも9月を入学時期にしている国が多いため、日本の教育制度を9月入学に移行させて国際標準に合わせようという議論も長年にわたって行われています。
まとめ
今回は、間違えやすい入試年度の数え方について解説しました。
日本では西暦だけでなく和暦(元号)も使われているため、年度の解釈はさらに分かりにくくなっています。
思い込みによる判断ミスや解釈違いを避けるためにも、周囲にも確認しながら慎重に情報収集するようにしていきましょう。
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